C-merのブログ

ザ・雑記

遠泳・OWS中級者用tips

はじめに

これは遠泳・OWS中級者に向けたtips集です。
といいつつ、私の現役時代の泳ぎ方をまとめただけのものです。つまり、老害記事です。
特に体系的な内容ではないと思いますが、一部役立てられる方もいると思われる。
わかりやすい図解などもないです。 文の推敲すらしてないです。
今更感を一番感じているのは私です。

あと、このブログにでてくる”一般”の方々が本当に一般の方々なのかは知りません。

想定する読者

  • 遠泳・OWS中級者
    • 上級者の方はブラウザバックして今まで通りの方針で進めるのをお勧めします
    • 初級者の方もここに書いてある内容を参考にする前に基礎を固めたほうがいいです

さっそくいくぞい

クロール編

まず、上半身に関しては何も述べることもない。
普通にやればいいと思う。
ハイエルボーとか意識すれば良いんじゃないんですか?(テキトー

ここでは、主にキックを中心とした体の動かし方を書いていきます。
概要として、私は {2, 4, 6} ビートのキックを状況によって使い分けます。 この n ビートというやつは、簡単にいうと、2ストローク(クロール2掻き)の間に何回キックを打つかということです。
そもそも、特に競泳では、ビートを状況によって変えるということは一般的なことではないはずです。長距離泳者の一部がたまにするようなかんじです。
参考にならない人は多いはず

2ビート

2ビートは遠泳泳者がよくする手法です。私自身遠泳中にもっとも使っていたキック方法はこれでした。
一般的な、2ビートでは手の掻きに(フィニッシュ)にあわせて、反対側の足でキックをすることによって、推進力の増強と上半身に対する負担を軽減しています。
(ここでの右手・左手というのはフィニッシュのタイミングを示しています)

上半身: 右手→→→左手
下半身: 左足→→→右足

私は、この手と足のタイミングを逆にしてました。つまり、手をかくのに合わせて、同じ側の足でキックしていました。

上半身: 右手→→→左手
下半身: 右足→→→左足

イメージとしては、[1×2] ビートといった感じでしょうでしょう。私はその中で足を大きくしならせて水を押すような形のキックをしてました。
この手法は、キックの力を手の力と直接的に結び付けられるため、効率的に推進力増強と上半身の負担軽減を実現できますが、力点が身体の軸に対して片側に偏ってしまうために、身体のポジション自体もブレやすい というデメリットがあります。
このデメリットは結構大きいと思います。軸はブラさず、回転させるだけにとどめるような注意が必要です。

4ビート

4ビートはかなりまれな手法です。*1
原理的には、2ビートを補強した形のものです。まず、フィニッシュに合わせて、大きなキックをうち、連続して同じ足で小さくキックをする感じです。

上半身: 右手→→→→→→→→→→左手→→→→→→→→→
下半身: 右足(大)右足(小)左足(大)左足(小)

前述の2ビートの場合はリカバリー(手を戻す)部分で推進力や浮力が減ってしまう(もちろん、反対側の手のキャッチ(掻き始め)はありますが)のでそこを補うといったイメージです。
もちろん、フィニッシュ・キック(大)後はその半身が沈む方向へ軸が回転するのでそれを和らげる役割もあります。

6ビート

いわゆるがむしゃらに近いです。しかし、フィニッシュとキックを合わせるというのは意識してました。

上半身: 右手→→→→→→→→左手→→→→→→→
下半身: 右足*左足右足左足*右足左足

気持ちフィニッシュに合わせて強くキックしました。

実践における2xビート

強度としては、2ビート<4ビート<6ビート です。
2ビートは主に安定的に遠泳を泳ぐときに使い、4ビートはOWS試合中盤や遠泳で速度を上げる場合に使っていました。 6ビートは短距離はもちろん、OWSの序盤終盤接戦時、遠泳追い抜き時に使いました。

また、これらのキックは後方へ比較的大きな波を作ることとなり、これをうまく使うことが重要となります。
遠泳中であれば、後方(すぐ後ろ)の泳者がスリップを使える人ならキックを多く打ち、そうでなければ、キックを減らすという配慮が必要です。
OWSにおいても、後方泳者を有利にされかねないので、キックを減らす・6ビートで視界を撹乱させながら6ビートで離すといった工夫が重要になります。

他に、私は遠泳の際、プルの強度は基本的に変えず、キックの強度を変化させることでペース配分を行っていました。そっちのほうが、手にかかる負担を大きく減らせたきがします(遠泳においては足が動かせなくなるよりも手が動かせないほうがリスクはでかいので合理的だと考えています)。

また、2-4ビートはその性質上、ビーチ板や壁で上半身を固定したまま練習するのが困難なので、スイムでしか練習できないかもね

呼吸

基本的に両側で呼吸できるようになるのが良いです。フォーム改善にも役立ちます。大抵のフォームの問題点は呼吸を変えた時により顕著になります。
顔を低い角度で一瞬だけあげる競泳的な呼吸を自分はしていましたが、数十km級となると少し効率悪くても首の負担が減るような機械的な呼吸が良いのかもしれません。

他泳法の応用

遠泳やOWSにおいて、クロール以外の泳法を応用していました。

バタフライ

ドルフィンスルーをはじめとして、OWSの序盤に使えます。ただ、体力の消費が激しかったり、スリップをつくりやすかったりと、弱点も。

背泳ぎ

そもそも、私はクロールが得意ではないので、背泳ぎを多用してました。
背泳ぎの主な効用は肩の疲労緩和と後方確認です。

OWSでは疲労緩和よりもスピードを優先させるべきなのは間違いないですが、他選手と競っていない状況で泳ぎを止めずに後方確認できる最良手段です。これはペース配分に大いに役立ちます。

遠泳においても後方泳者をケアるのに役立ちます。
さらに、有効なのが疲労軽減です。背泳ぎは他の泳法と異なり肩の回転方向がクロールと逆なので、遠泳中盤以降の肩の痛みを軽減できます。団体遠泳においては最終泳者で試すのがおすすめされます。
まじめに練習していれば、ペースについていくことは余裕だとは思いますが、まっすぐ/前方泳者の波をうまく感じられなければ、隊伍が外れてしまい逆に大幅な体力ロスになる可能性もあるので注意が必要です。

平泳ぎ

平泳ぎは人気なので使ってる人も多いと思います。体勢安定、前方確認、疲労確認などに使えます。特に、OWSにおけるブイ周りの方向転換では1回のキックで大きな推進力を得られ、方向転換後の進路確認も可能な平泳ぎは有用です。

ただし、平泳ぎのキックはあたりどころによっては後方泳者に対してケガを負わせてしまう可能性があるため、後方に泳者がいないことを事前に確認するのが重要です。

日本泳法

流派を特に定めませんが、日本泳法に含まれるあおり足も方向転換に有効だと思います。個人的には、クロールからの導入のしやすさから、こちらをOWSでは使ってました。

メンタル系?

アドレナリンチェッキング

そんな言葉ないです。

OWSではバチバチに力を出し切りたい、遠泳で踏ん張りたい時に確実にアドレナリンを出しましょう。
そのためには、普段の練習でそのための練習をするといいですね。
私は、long-hard始めとした限界突破系メニューでは、ラップ間・終了時に壁を殴った結果の痛みの感じなさでアドレナリン放出を実感してました。もちろん、殴ったからアドレナリンが出るという側面もある。
遠泳中は他の物質に触れないので、自分で自分殴るしかないですね()

ドーパミン前借り

そんな言葉ないです。

主に遠泳用。

これは先に成功した状態(完泳)を想像して、幸せになっておくものです。
私はこれだけでリタイアギリギリの状態から6-7時間泳ぎ続けたことがあります。結構、馬鹿にできない
デメリットとしては、成功時の感想が薄まる(ほぼ消える)ことですが、結果の方が重要なのは確かなので感動体験は諦めましょう。

OWSにおけるレース戦略

事前準備?

カーボローディングしましょう。
やり方は自分で調べてください。

レース中

なんとなくレースについて意識してた(本当に?)ことをdumpしていきます。

まず、可能な限り集団で泳ぐことを意識します。しかし、参加人数が少ない場合は無理に集団で泳ぐことを意識しないほうが結果的に良い結果を導くこともあるので慎重に。あくまで、平均的なペースを落とさずに、競りやスリップによってより速く泳ぐための戦略でしかありません。
事前に自分と同程度の泳力の選手について複数リストアップしておき、それらの選手の特徴(選手番号・水着・体格・その他)を記憶しておきます。これらの人たちについていくことです*2。個人的には100mあたり1-2秒速い人がおすすめです。3-5秒ぐらい速い人についていってもいいのですが、案外この数秒の差は大きいので無理して体力を消耗しないことが大切です。
また、OWS経験の少ない短距離の選手が序盤からとばす場合がありますが適切に無視をすることが重要です。

スタート序盤、もしも地面に足がつく、かつ規定上砂浜足の接触が許可されている場合はドルフィンスルーを行います。ここは普段の練習が大きく出る部分です。ここで前にしっかり出て、自分のついていく集団(あるいは単独行動)にスムーズに接続できるようにします。

保進(進路を保つこと)に関しても、適切にヘッドアップをすることです。OWS中級者における最重要スキルは保進です。ここで数パーセント距離によるロスを減らすことで、数パーセント速い選手に勝つ余地が生まれます。前方泳者が信頼に足る場合はその人を保進基準にし、体力の温存をすることもできます。

給水に関して、私は可能な限り水分補給は取るようにしていました。時間のロスよりも、体力的・精神的な回復の方が効果が高いからです。もちろん、競り合い中であったり、給水ポイントが進路から大きく外れている場合はしません。飲む場合も、水をすべて飲もうとせずコップ内の水を口に投げ入れるような感じで高速に飲むようにしましょう。もちろん、こぼれます。

遠泳における戦略(選手)

ここもダラダラ書いていきます

練習・事前準備

まず、普段の練習に関しては、遠泳で「どんな事態」があっても泳ぎ続けられるように準備をしてくという前提です。
まわしに関してはEN1.5〜2の100mあたり5秒以上は余裕を持って半永久的に泳げるようにするべきでしょう*3。どんなに眠くても、調子が悪くても、身体のどこかが痛くても、実際の遠泳のペースより確実に速く泳げるようにしておくべきです。
その際に、他泳法や四肢の一部が機能しない場合を想定しておくと吉です。 また、呼吸に関しても完全に慣れるには時間がかかりますが、両側で呼吸できるようにすると良いでしょう。これは太陽の眩しさや波を顔にもろに喰らうといったことを軽減できます。もちろん、OWSでも使えますね。

直前編

普段通りに過ごせば良いと思います。音楽などを聞いて落ち着きましょう。瞑想がお勧めです。

遠泳中

  • ルールの範囲内で最大限の力を出すことが重要です。

基本的に普通に泳げば問題ないと思います。精神系は前述の方法などを使えばいいかと。

ここでは例えば、あなたの参加する遠泳が団体遠泳で全体が最も遅れている泳者を切り捨てずに考慮するものであると仮定します。あなたがその泳者でない場合、あなたが限界に近いのであれば、その泳者に追い抜かれることのないように力を抜くことも選択肢として持っておくべきです。極限状態では、使える武器は全て使うべきです。

また、痛み止めも現実的なアプローチです。実際のところ、痛み止めの最も大きな効用はプラシーボ効果によるところになると思いますが、信じれば確実に痛みを和らげてくれる存在となります。

体づくり(筋肉の意義)

OWSに関しては、セオリー通りに鍛えてください。

遠泳において最も重要なのはエネルギーの確保とそれをうまく消費することです(圧倒的個人の感想)
エネルギーは推進力と体温に変換しなければジエンド。でも、無くなってもジエンド。
エネルギーの消費だけでなく、エネルギーの供給源としても筋肉に注目する必要があります。
デブは才能があります。さらに、筋肉をつけましょう。
ガリでも問題はなし。やっぱり、筋肉をつけましょう。
脂肪がなくなった時、最後に頼れるのは筋肉です。もちろん、多量の筋肉は多量の筋グリコーゲンももたらします。これは、OWSや遠泳序盤で大きな助けになります。しかし、それ以上に、遠泳終盤最後は自らの筋肉を分解して*4、エネルギーにしていくしかありません。そして、全身全霊で泳ぎ続ければ完泳は確実です。

終わりに

飽きた。
頭をちゃんと使うと良いです。
追記するかも(指摘・訂正どしどし待ってます)

*1:一般に [2×奇数] ビートでしか、対称的なキックはできません。私含めこれを崩す人はまれにいますが、体の特性にあわせてすることであって、最初から目指すものではないです

*2:もちろん、OWSにおける紳士協定(集団で泳ぐ際にスリップによって有利不利が偏らないように先頭集団を変更していくこと)に関しても、注意を払うことが重要です。特に大人数・長距離(1㎞以上)の並泳ではこれらを意識しした方がよいでしょう。

*3:まさか、遠泳本番で想定ペースより5s/100以上速くなるなんてことはないですよね!?

*4:カタボリックというらしい(今日知った)